児童文学「あやうしズッコケ探険隊」那須 正幹

無人島で猛獣に遭遇したズッコケ三人組の運命は…!?

ズッコケシリーズ4作目の作品。
1980年発行。

国鉄とか出てきます。
時代が違いますが、冒険に時代は関係ありません。

無人島のような場所にたどり着いてしまったズッコケ三人組。
島での奮闘ぶりを描いた作品です。

島での食料調達や、住居の確保など、問題は山積み。
しかし、三人がそれぞれ得意分野をいかし、楽しそうに生活する様は、読んでいて楽しいです。

行動派のハチベエ、知識の豊富なハカセ、食事の研究に熱心なモーちゃん。
お互いを認め合い、弱気になったときは励まし合う。

ズッコケ三人組がこれほど団結している作品は案外少ないので、貴重です。


そして、後半には新たな人物との交流が。

この人物の登場により、物語は新たな一面を持ちます。
なぜこの人は、あのような人生を選択したのでしょう。

そこには、一見楽しそうで、気楽な無人島生活の厳しい現実が見え隠れします。

ユリの根を食べて、魚を釣って…それだけで、生きていくことは出来ません。

生きていくことは大変なことです。
もっと楽ちんに生きる方法はないのでしょうか。

児童書を読み返している時に何を考えているんだ、私は。

…しかし、そんなことを考えさせてくれる一冊でした。

あやうしズッコケ探険隊 (こども文学館 20)Bookあやうしズッコケ探険隊 (こども文学館 20)

著者:那須 正幹
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児童文学「ズッコケ文化祭事件」那須 正幹

ズッコケ三人組の三学期最後のイベント!

なぜか児童書を読み返してみました。
名作ズッコケシリーズ。

文化祭で劇をすることになって、地元の童話作家に台本を依頼。
しかし、その作品があまりにも幼稚で、六年一組のメンバーに不評。
結局勝手に台本を書き変えて、劇をしてしまい…。

というお話。

子供の頃読んだ時は、この童話作家と宅和先生のやりとりがあまり理解できず、なんだかイヤな話だなあ、と思った記憶があります。

でも、台本を勝手に書き変えるって、すごい失礼なことです。
小学生のしたこととは言え、怒って当然。

劇が成功していく過程は非常に面白いです。
地上げ屋をパロディ化した台本も笑えます。
これが出た当時は、バブルの頃なのですね。
今の子が読んでも分からないでしょう。
というか、小学生当時の私もよく理解できなくて、今読んだ方が楽しめました。

問題の、童話作家と宅和先生のいざこざも、今なら何となく2人の心情が分かりますし。
追い込まれている童話作家も辛ければ、子供たちの自主性を重んじ全てを引き受けた先生も厳しい立場です。

うまく行かない時に、自分の仕事を否定されたらキツイだろうなあ、と思います。
理不尽かもしれないけれど、誰かが、責任をとらなければならないこともあります。

大人になって、何となくわかるようになった気のするお話でした。
那須正幹先生も、大人の目を意識してお書きになったのかな、と思いました。

読み返してみて、よかったです。

ズッコケ文化祭事件 (ポプラ社文庫)Bookズッコケ文化祭事件 (ポプラ社文庫)

著者:前川 かずお,那須 正幹
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