小説「訪問者」恩田陸

珍しく、ちゃんとオチてる

古い洋館に住む、年老いた兄弟達。
一族には、近年、不可解な死を遂げた者達がいた。
そんな彼らに、様々な「訪問者」が、思惑を持って館を訪れる。
そして、事件が発生し―。


洋館と実業家一族を巡る、ミステリーです。
恩田先生の作品は、読んでいる最中は抜群に面白いものの、落としどころのとんでもないものが多く、
ミステリーとしては、それほど期待していませんでした。
とにかく、ページをめくっているのが楽しければよい、と。

しかし、この作品は、種明かしも納得。
綺麗にまとまっていて、最後まで味わい深い内容でした。
軽い推理モノが読みたいときに、おすすめの一冊です。


訪問者Book訪問者


著者:恩田 陸

販売元:祥伝社
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小説「ブラザー・サン シスター・ムーン」恩田 陸

大学時代の思い出を淡々と。

同じ高校から、同じ大学へ進学した男女3人。
大人となって成功した彼らが、大学時代を振り返る。

独特の切り口で語られる、思い出の物語です。
特に、大きなドラマはありません。
読んでいる間、その世界に浸れれば、充分楽しめる、という作品です。

しっかりと芯の通った主人公達がかっこいいです。
なかなか、ああいう学生時代を過ごせる人はいないのではないでしょうか。

「学生時代に戻りたい」などとは、言わない人向けの本です(笑)。


ブラザー・サン シスター・ムーンBookブラザー・サン シスター・ムーン


著者:恩田 陸

販売元:河出書房新社
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漫画「シャーマンキング」武井宏之

ついに、完結!!

霊を操るシャーマンたちの王を決める、「シャーマンファイト」を描いた作品。


もともとの単行本は、未完(打ち切り?)で終わってしまったのですが、完全版で復活!
大幅な加筆修正の末、無事、完結しました!
あ~、よかった。

葉とアンナの出会いを描いた、恐山編を読んだ時は、「この漫画、すげえ!」と思ったものです。
しかし、その後、登場人物の増加と、ストーリーの肥大化で、どうなってしまうのかな…と。
結局、中途半端に終わってしまった時は、泣いたなあ…。

これで、溜飲を下げることができました。


ちなみに完全版は、26巻と27巻に新たな完結編が収録されています。
25巻の巻末の読み切りも、もともとの単行本にはない作品だったと思います。
確認したい方は、その辺りを中心に、購入すればよいでしょう。
それ以外の場所も、大幅な修正があるとのことでしたから、最初から買いなおすのも一興です。


シャーマンキング 完全版 26 (26) (ジャンプコミックス)Bookシャーマンキング 完全版 26 (26) (ジャンプコミックス)


著者:武井 宏之

販売元:集英社
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漫画「からくりサーカス」藤田和日郎

複雑…長い…でも、面白い!

大会社社長の愛人の子として育った、小学生のマサル。
父が死に、なぜか遺言で巨額の財産を相続することになる。
快く思わない親族に、命を狙われた彼は、サーカスでたまたま出会った大男に、助けを求めた―。


世界を股にかけ、200年の時を描き、何人もの視点で物語が進行する…途方もないスケールの、大作です。
正直言って、どこへ連れて行かれるのか、さっぱりわからないまま、43巻という長い劇に付き合うこととなりました。
手に取るのが遅く、読み始めた時点で、すでに連載が終了していたのは、、幸運だったと思います。
こんなに複雑な作品を、数ヶ月ごとに1冊ずつ、小出しにされたら、たぶん我慢できなかったことでしょう。
最後は、15冊くらい大人買いして、一気読みでした。

こんなにややこしい話を、きっちり仕上げるとは、素晴らしいです。
魅力的な謎があって、強大な敵がいて、全てがしっかりと完結する。
極上の時間を、ありがとうございました。

これから、手に取る人へのアドバイスとしては…
この漫画は、最後まで読まないと、意味がわかりません(少なくとも30冊くらいは読まないと、物語の全容が見えません)。
最初から43巻、全部、読む覚悟が必要です。
できるだけ間を置かずに読んでしまうのが、楽しめるコツだと思います。


からくりサーカス (43) (少年サンデーコミックス)Bookからくりサーカス (43) (少年サンデーコミックス)


著者:藤田 和日郎

販売元:小学館
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「筒井版 悪魔の辞典」アンブローズ・ビアス

ついて行けないなあ…。

新聞などでも時々引用される、「悪魔の辞典」。
それを筒井康隆先生が翻訳したバージョンです。

面白いとは思うのですが、国も時代も言語も宗教も、何もかもが違い過ぎます。
私の教養の無さも相まって、さっぱり理解できないものが、非常に多かったです。
無念なり。

筒井先生ご本人が、「現代語裏辞典」というものを執筆されているようなので、そちらに期待してみる方が良さそうです。


筒井版 悪魔の辞典〈完全補注〉上 (講談社プラスアルファ文庫)Book筒井版 悪魔の辞典〈完全補注〉上 (講談社プラスアルファ文庫)


著者:アンブローズ・ビアス

販売元:講談社
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漫画「カッパ天国」森下裕美

これはギャグの原点

森下裕美の作品集。

「ここだけのふたり!!」や「少年アシベ」に繋がっていく、4コマ漫画です。
特に、ゴージャスな山田さん一家や、柿尾院、アッキーの原型に会えたのが嬉しかったです。

初期の頃の作品は、意外と不条理な感じの作品が多くて、意外でした。

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漫画「パイナップルARMY」浦沢直樹・工藤かずや

時代を先取りしすぎたのかも?

数々の戦場をくぐり抜けた、日系の傭兵。
彼は戦場を離れ、戦闘インストラクターとして、日々を過ごしていた…。


かなり昔の作品ですが、戦場やテロのウンチクは、現在の方が、よりリアリティを感じるようなってしまいました。
外国間の政情なども、詳しく描写されていて、読み応え充分です。

凝りすぎていて、状況が飲み込みづらい話もありますが、一話完結の物語が多く、読みやすい工夫が施されています。

浦沢先生の作品の中では、あまり有名な作品ではなかったので、それほど期待せずに読み始めたのですが、良い意味で期待を裏切られました。

また、海外が舞台で、重火器による実戦が多数登場するなど、「MONSTER」に通じるものがあります。
ファンはチェックして、損はないと思います。
隠れた名作。面白かったです。


パイナップルARMY (Operation 1) (小学館文庫)BookパイナップルARMY (Operation 1) (小学館文庫)


著者:浦沢 直樹,工藤 かずや

販売元:小学館
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漫画「大阪ハムレット」森下裕美

まさか、このような作風で来るとは…

「少年アシベ」「ここだけのふたり!!」など、4コマギャグ漫画で有名な森下裕美先生の異色作。
これまでの作風とは違い、この漫画は骨太な人間ドラマが繰り広げられる、ストーリー漫画となっています。

これは、さすがに驚きました。
アジタ君みたいなカッパは出てこないのですね。

大阪を舞台に、一話完結の読み切りタイプです。
中学生や主婦など、普通の人々にスポットライトを当てています。

少し特殊な状況に置かれているものの、あの人もこの人も、どこにでもいそうな人ばかり。
強引に例を挙げれば、「中学生日記」に近いでしょうか。
もっとも、「中学生日記」みたいに、唐突な終わり方はしません(笑)。
きっちりと、納得のいく結末が用意されていて、読後感も良いです。

ギャグ漫画を期待すると、面を喰らいますが、ストーリー漫画としては読み応え充分。
とても面白かったです。

大阪ハムレット (1) (ACTION COMICS)Book大阪ハムレット (1) (ACTION COMICS)

著者:森下 裕美
販売元:双葉社
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漫画「TVウォッチャーの熱情」荒井清和

解説を読んでいると、どんどん面白くなってくる。

ほぼ日イトイ新聞で連載している、4コマ漫画の単行本化、第二弾。

芸能人やテレビ番組をネタにした、ギャグ漫画です。
ネタ自体は、ダジャレや番組のもしもシリーズなど、オーソドックスなものなのですが、その設定がとても複雑です。
単行本化の宿命として、ネタが古くなっているのも厳しいところ。

しかし、それを見事に補っているのが、糸井重里さんをはじめとする、イトイ新聞の解説陣。
なんと、1つの4コマに対して、1ページも割いています。

これがとても楽しく、その解説を読んでいると、4コマまで面白くなってくるという、謎の本でした。
4コマ漫画が複雑なら、本の構成までもが複雑。

テレビ好きなら、楽しめること間違いなしの一冊です。

…値段が高いけれど。

TVウォッチャーの熱情BookTVウォッチャーの熱情

著者:荒井清和
販売元:東京糸井重里事務所
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