ビジネス書「SEのフシギな生態」きたみりゅうじ

古傷が痛む

システムエンジニアの失敗談をまとめたエッセイです。


私はプログラマではないのですが、失敗談には心当たりのあるものがちらほら。
結局、どんな職種も、人と人とのトラブルが基本なのだなと気がつかされました。

それなりに社会人経験をしているので、私自身の過去の失敗も思い出して、古傷が痛みました。
筆者の反省姿勢には見習うべきものがあり、
これから社会に出る人が、先人に学ぶには良い内容だと思うのですが、
経験値を積んでいると、読むのが辛い本になるかもしれません。
読了後、軽く心が萎縮しました。


SEのフシギな生態―失敗談から学ぶ成功のための30ヶ条 (幻冬舎文庫)BookSEのフシギな生態―失敗談から学ぶ成功のための30ヶ条 (幻冬舎文庫)


著者:きたみ りゅうじ

販売元:幻冬舎
Amazon.co.jpで詳細を確認する


| | コメント (0) | トラックバック (0)

教養「宇宙はわれわれの宇宙だけではなかった」佐藤勝彦

やっぱり難しい

物理学の世界で、宇宙がどのように誕生したと考えられているのか解説しています。
専門書ではなく、あくまで一般向けの内容となっているので、
気軽に・・・と言いたい所ですが、やはり難しいです。

それでも、宇宙好きなら、ぜひ目を通しておきたい一冊です。

私にはかなり敷居の高い本でしたが、アインシュタインという人が、いかに偉大な学者だったのかは、なんとなくわかりました。
相対論が中心にあって、想像もつかないような宇宙の姿を計算するのですね。


宇宙はわれわれの宇宙だけではなかった (PHP文庫)Book宇宙はわれわれの宇宙だけではなかった (PHP文庫)


著者:佐藤 勝彦

販売元:PHP研究所
Amazon.co.jpで詳細を確認する


| | コメント (0) | トラックバック (0)

小説「あんじゅう―三島屋変調百物語事続」宮部みゆき

物語が華やかに

「おそろし」の続編です。
三島屋の姪、おちかは百物語の聞き役を務めます。
丁稚を連れてやって来た、番頭が語る不思議な話。
この丁稚の周りでは、水が干上がってしまうというのですが…。


「おそろし」と比べると登場人物が生き生きとして、シリーズものとしての準備が整ってきた、と感じる作品です。
主人公の身に起きた惨事が主題だった前作とは違うので大分読みやすい印象です。

一番は、やはり「暗獣」。
少々あからさまなお涙モノなのに、きっちり泣かされました。


あんじゅう―三島屋変調百物語事続Bookあんじゅう―三島屋変調百物語事続


著者:宮部 みゆき

販売元:中央公論新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


| | コメント (0) | トラックバック (0)

小説「おそろし 三島屋変調百物語事始」宮部みゆき

こころをえぐる

江戸時代を舞台にした、怪奇譚。
袋物を扱う三島屋に身を寄せる、17才の姪、おちか。
過去のキズを抱える彼女は、叔父の思いつきで始めた「百物語」の聞き手をまかされます。
不可解な物語と共に顔を覗かせる、人間の闇。
その先に、彼女が見たものとは―。

宮部先生の最新作「あんじゅう」の前作です。
「あんじゅう」を読み始めて、前の話があるなと気がつき、慌てて読みました。
これを読んでおかないと、主人公の背景がわかりません。

自分の心の醜い部分を、じっと見据える事の辛さを教えてくれる作品です。
久々に自分の心の奥の方をのぞき込んで、古傷がしくしくと痛みました。

まあ、大した過去がある訳はないのですが。


おそろし 三島屋変調百物語事始Bookおそろし 三島屋変調百物語事始


著者:宮部 みゆき

販売元:角川グループパブリッシング
Amazon.co.jpで詳細を確認する

| | コメント (0) | トラックバック (0)

小説「元気でいてよ、R2-D2。」北村薫

読後感が悪い短編集

作者がまえがきで注意しているとおり、全体的に読後感が悪い短編集です。
北村先生は、優しい感じの話を得意とする印象なので、面を喰らうかもしれません。

女性の機微というか、何気ないエピソードに鋭い迫力が隠れています。
精神的に穏やかな時、読むように心がけましょう。


元気でいてよ、R2-D2。Book元気でいてよ、R2-D2。


著者:北村 薫

販売元:集英社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


| | コメント (0) | トラックバック (0)

小説「声の網」星新一

時を経て古びないSF作家の真髄

社会が電話により整備された世界で、ある日突然忍び寄る「声」。
その電話の主は…。


ショートショートでおなじみの星新一先生が送る、異色の連続短編です。
作品のキレで言うと、ショートショートと比べて緩い感じがするのですが、扱っている内容は驚嘆の一言。
独特の雰囲気を楽しむ事が出来ます。

この作品、映画化しないかなあ。


声の網 (角川文庫)Book声の網 (角川文庫)


著者:星 新一

販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する


| | コメント (0) | トラックバック (0)

小説「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」岩崎夏海

ビジネス書を楽しく調理

高校野球の女子マネージャーとなった、主人公。
甲子園へ行くという目標の為、マネージャーの参考となる本を探します。
そこで出会ったのが、ドラッカーの「マネジメント」。
会社経営を行なうマネジャーについて書かれた本だったのですが、
これを高校野球に当てはめてみると…!?


有名なビジネス書をベースに、高校野球を描いた、何とも不思議な小説です。
展開自体は都合の良い所もありますが、読み物としても充分面白かったです。
ついでに「マネジメント」の基本的な考え方も知る事が出来て、一石二鳥でした。
発想と、これを本にしてしまう行動力がすごいなあ。


もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだらBookもし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら


著者:岩崎 夏海

販売元:ダイヤモンド社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


| | コメント (0) | トラックバック (0)

実用書「思考の整理学」外山滋比古

思考の中に生きる人の思考

大学教授による、考えを熟成させる方法を説いた本です。

教授のような、常に頭を使っている人が、
どのように思考しているのかを知る事ができ、興味深い内容でした。
かなり昔に執筆された内容なのですが、コンピュータの出現による、
人間の役割についての指摘は、今もまったく古びていません。
(意外と状況が変わっていないとも言えますが)

実用的な面で言うと、論文を書く為に考えをまとめるヒントが載っています。
大学生の1、2年目くらいに読むのが一番良さそうです。


思考の整理学 (ちくま文庫)Book思考の整理学 (ちくま文庫)


著者:外山 滋比古

販売元:筑摩書房
Amazon.co.jpで詳細を確認する


| | コメント (0) | トラックバック (0)

小説「小暮写眞館」宮部みゆき

久々のティーンエイジャー

主人公は男子高校生。
変わり者の両親が購入した、念願のマイホームは、なんと元写真館!
主人公は、ひょんな事から、その写真館で現像された、心霊写真を押しつけられてしまいます。
その「謎」を解明すべく、動き出した先に待っていたものは…。


現代物+10代の男の子。
宮部先生の原点とも言うべき、組み合わせです。
「魔術はささやく」や「今夜は眠れない」といった、
比較的初期の作品が好きな人には、特にたまらない一冊となるでしょう。

それにしても最近の宮部作品は、「家族故の業」みたいなテーマが多いですね。
逃れられない一番厄介な人とは、家族なのか。
いつもどおり、そんな人々への心構えも教えてくれますが、
やっぱり、きっちりと、優しく切ないのです。


小暮写眞館 (100周年書き下ろし)Book小暮写眞館 (100周年書き下ろし)


著者:宮部 みゆき

販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


| | コメント (0) | トラックバック (0)

小説「新幹線殺人事件」森村誠一

新幹線で発生した殺人事件。
殺されたのは、芸能プロダクションの実力者でした。
捜査の末、容疑者と思われた人物には、鉄壁のアリバイがあって…。

鉄道トリックと、芸能界の裏側を描いた、推理小説です。
40年も前の作品ですが、近頃の若いもんは…的説教や、芸能界へ憧れる若者の描写は、
まったく色褪せていません。
団塊の世代の方々も、年長者からは、呆れられていたのですね~。

推理小説の謎解きも、何重に張り巡らされたトリックが面白かったです。
最後まで飽きることなく、一気に読みほす事が出来ました。


新幹線殺人事件 (角川文庫)Book新幹線殺人事件 (角川文庫)


著者:森村 誠一

販売元:角川グループパブリッシング
Amazon.co.jpで詳細を確認する


| | コメント (0) | トラックバック (0)

«エッセイ「またたび回覧板」群ようこ